どんなときも、スープカレー
皆さまには、飽きもせずに何度でも求めてしまう食べ物はあるだろうか?
私にはある。タイトルのとおり、スープカレーである。
くわえて、私には約3ヶ月ごとのグルメブームなるものがある。ある時は餃子、ある時はガパオライス、ある時はハンバーガー等々(ジャンクにも程があるが...)ある一定期間は、少なくとも週1回はむさぼらずにはいられないという、おかしな習性である。
そしてこのスープカレーブームが、かれこれ半年くらい続いている。
スープカレーは、海鮮類、ラーメン、ジンギスカンに並び、北海道グルメの代表格として愛されているのだが、北海道・ニセコ に来るまで、30年間私の人生には登場する機会を得てこなかった。それが今や、スープカレーは、全私中で大ブームを引き起こし、確固たる地位を築いている。
今回はそんなスープカレーの魅力を手短にお伝えしたい。
「野菜をたくさん食べたい」「辛いものが食べたい」ならスープカレー
スープカレー店の多くは、北海道の契約農家から仕入れた採れたて野菜を使用している。そのため野菜自体が新鮮で、甘く、うまい。野菜のカットは大きめのところが多く、食べ応えも抜群だ。デフォルトでも食べきれないほどの野菜が入っているが、トッピングでも自由に追加できる。スープカレーを一皿食べておけば、野菜不足知らずというわけだ。
私は野菜のみのベジタブルカレーを選ぶことが多いが、チキンや牛すじ、豚の角煮、厚切りベーコン、海鮮類等、メインのチョイスも豊富だ。なかなか試せずにいるが、蝦夷鹿を提供している店もある。
スープはお店によって、トマトベース、和風ベース、エビだしベース、ココナッツミルクベースなどをチョイスできる。冬の間は少しまろやかなココナッツミルクスープ、夏は酸味の強いトマトベーススープが私のお気に入りだ。
スープの辛さも選べるので、辛いのが苦手な人はもちろん、刺激が欲しい人にもぴったりだ。辛さのシステムはお店によってまちまちだが、0〜50くらいまでのレベルを設けているお店もあるくらい、辛さの幅が広い。
それぞれのお店の、私にとって「辛いがまだ美味しく食べられる境界線を探りながら毎度オーダーしている。
もちろん、辛みを極めにいく強者もいる。
自分仕様のカレーを作る
上記で記したように、スープカレーはメインのみならず、スープの種類、辛さ、ごはんの量、トッピングすべてにおいて、自分の好きなようにカスタマイズができる。
つまり、その日の自分が求める、自分だけのカレーが作れるのだ。だいたい定番メニューが決まってはくるものの、その日の体調や気分に応じてあれこれ調整できるため、飽きがこない。
スープカレーは、ただ美味しくてお腹を満たしてくれるものではない、と私は考えている。
野菜の農家さまを紹介しているお店も多く、食材がどこから来ているのかといった背景を知らせてくれ、農家さまに感謝する心までもが育ち始めている。そしてひとたびその野菜たちを食せば、体が翌日も喜んでいるのが感じられる。さらに、挑戦する心(辛さに←)や、自分で選ぶという楽しみをも改めて教えてくれる。
普段は3ヶ月で終了するブームが、スープカレーにおいては半年も続いている所以は、そんなところにあるのではないだろうか。
どんなときも、スープカレー
余談ではあるが、先日東京に帰省し、久々にひどい二日酔い(なんなら、三日酔い)に苛まれた。そんな私が友人を誘って訪れた場所は、驚くことなかれ、スープカレー店であった。←
友人からは「東京に来てまで北海道の名物食べてる」と笑われる始末であるが、背に腹は変えられない。トマトベースのスープに、肉類の入っていない野菜カレーを辛さ控えめでオーダーした。弱った体に染み渡る酸味の効いたスープと野菜たちは、まるで子供時代に看病してくる母のごとく、優しかった。
体調の良い日も悪き日も寄り添ってくれるソウルフード・スープカレー。
短い内容ではあるが、この記事を通してスープカレーの魅力が少しでも伝わったのなら、スープカレーファン冥利に尽きる。