六本木に住まう光と影
ご縁があって、私は六本木いう東京のど真ん中に住んでいます。
六本木と聞けばキラキラなイメージが先行しているような気がしますが、それは間違いないと思います。
その一方で、毎晩夜中に鳴り響く救急車やパトカーのサイレン、早朝にヨガに向かえばすれ違うのは朝帰りの泥酔したカップルたち・・・とキラキラとは真逆のリアルな世界がここにはあります。
とある真夜中に、泣き叫びながら知らぬ女性からドアガチャされた時には怖くて心臓が止まりそうになりました。(住宅はオートロック付きマンションなのでランダムな通行人ではないはず。他の入居者さんの内輪揉か何かでしょうか?)
北海道ニセコの生活に慣れすぎて、うっかり東京でも鍵をかけないで過ごしたことが数回ありましたが、それがその日でなくて本当に良かった。
まあ六本木に限らず、東京や都市部に住んでいれば、どこだってこんなのは日常茶飯事かもしれません。
「六本木ならでは」なことといえば、資本主義という世界のなかで成功を収めている国内外の人たちがゴロゴロといることだと思います。高級車に乗り、毎回クリーニングに出さなきゃいけないようなパーフェクトな服を身に纏い、一面ガラス張りの大きな窓がありコンシェルジュ付きの超高級レジデンスに住まう人たち。
で、私が感じるのは「この人たち幸せじゃなさそうだな・・・」ってことです。
どれだけ稼いだかを、他に証明することに忙しいというか。笑顔が少ないというか。なんなら億万長者でも笑顔でボロボロの軽トラに乗っちゃうような人に惹かれる私は、汚れのひとつもないピカピカなポルシェやメルセデスが毎秒ごとに行き交う六本木というまちを、冷めた目で見つめているのでした。
でも、その人たちだって頑張っているんですよね!
人をジャッジしまくっているうちは「自分もニンゲンまだまだだな」とかえりみる毎日です。
もちろん素敵な方々にもたくさん出会いました。
それに、どこでも「住めば都」になるもので、純粋にいいなと思うこともあります。
それは、とにかくどこへ行くにも交通の便が良いこと。
そしてそして!まちがアートとデザインに溢れていること!
東京ミッドタウン、21_21 DESIGN SIGHT、森美術館、国立新美術館、サントリー美術館、FUJIFILM SQUARE・・・他にも六本木アートナイトをはじめとするイベントやギャラリー、ストリートアートなどがたくさん!まさにアート天国です。
見てください、このパーフェクトに整えられた芝生とスカルプチャ!息を呑む美しさです。
写真はTOKYO Unique Venuesより拝借
・・・なのに悲しいかな、その芝生の上には上がれません。芝生もアートワークということなのでしょうか。芝生はゴロンするところだと思っていた私には衝撃的でした。
ただ、年に限られた期間のみ、入れます。毎年クリスマスの時期にはこの芝生の上にポップアップでスケートリンクが立つので、どうせ芝生がダメになるならその前に人々に開放しようという思惑な気がします。
このブログを書いている2024年10月末現在も、芝生が開放されています。そしてその芝生を直に楽しめる時は、営業時間が設けられ、そして必ず黒いスーツを来た監視員が配置され、私は毎度の如く何かしらで注意を受けるのがお決まりなのでした。
息苦しいなー!笑
ってことで、六本木の拠点は2024年末をもちまして、お別れすることにしました。
以上、私が感じている六本木のリアルをお届けしました。光あるところには必ず影がありますね。逆もまた然り。まさに、六本木のミッドタウンに重鎮するこのアートワークが物語っているような気がします。
六本木のどちらの側面も、十分に楽しませもらいました。本当にありがたいことです。
でも、やっぱり私は自然豊かで、穏やかで優しい人が多い田舎がいい。
次なる拠点に引っ越すまで、ひとまず今は六本木産の完璧でふわふわの芝生を楽しませてもらおうと思います。明日は怒られませんように!